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車力通信 2015年9月
こんにちは。秋葉原の和食割烹 車力です。
暑さもひと段落し、ふとした時に秋風の気配を感じるようになってきましたね。
先日、車力のルーツを知るため、青森県に行ってまいりましたが、8月の中ごろにもかかわらず夜には虫の音が聞こえてきて、いや~風流でした。
え? 東京は秋葉原にある車力が、なぜ青森県をルーツとするかって?
実は創業者となる祖母の出身が青森県。「車力」は祖母が生まれ育った土地にちなんだ店名なのです。
ぜひ話したい旅の土産話があるのですが、長くなりそうなのでまずは今月の旬のメニューをご紹介してから…。
秋口に絶対食べておきたい3品
世界の漁獲量の3分の1を日本の方が食すといわれるほどなじみ深い鮭。ご存知の通り鮭は回遊魚で、9月から11月のまさに「秋」にかけて、生まれた川に帰ってきます。そして川の流れに逆らい上っていくのです。相当の体力を必要とするため、遡上する前の秋鮭は体力を十分蓄え、非常に身の締まった状態です。脂も程よくのり、まさに食べごろ。
この時期食卓に上る回数が多いからか、東北や北海道では「秋味」と呼ぶことすらあるそうです。創業者である祖母の生まれ故郷、青森でもそうよぶ地域があるよう。
…そういえば、ルーツである青森県にわたくしどもが出向いたことも、ある意味回遊といえるかもしれませんね。なんだか縁を感じる秋鮭は、程よくのった脂を活かしたお料理でお出し致します。
秋の味覚の王様と賞される、まつたけ。高級食材の代表とも言えますね。そもそもなぜ高級なのかというと、まつたけの存在自体が奇跡的だからです。まつたけは、誰も予測できないような自然条件が奇跡のように組み合さることで生まれます。例えばアカマツの樹齢、土壌生物の量、周辺の木の密度や、腐植層の量。雨量や気温、湿度などが同時に条件を満たした場合のみ、あの独特の芳香をまとったまつたけができるのです。もちろん、人工栽培は非常に困難。年によって収穫量も変動しますから、やはり高値にもなりますよね。
車力では芳香を十分に堪能できる土瓶蒸しでお楽しみいただけます。
考えてみるとわたくしが東京は秋葉原で車力三代目として生活しているのも、ある意味たくさんの偶然や奇跡があってこそ。祖母が青森から上京して祖父と出会い「活魚料理 車力(神田佐久間板前料理 車力の前身です)」を創業し、二代目、三代目と続いてきたからこそ今があります。まつたけも、人も、奇跡の産物なんですね。…なんだか秋の食材はいろいろ考えさせられるものばかりですね。
想像するだけであの味が口によみがえってくる「秋刀魚」。比較的手に入りやすいことから、たくさんの人に愛されている秋魚です。秋刀魚といえばあのほっこりするお味とともに、落語噺の「目黒のさんま」が思い出されます。今もたくさんのひとに愛される秋刀魚は、昔から大衆魚として食されてきたことがわかりますよね。落ちも痛快。本当に美味しいものは、ふんぞり返っている殿様なんかではなく、誠実に働き、世をきちんと見ている方々だから知っているんです。そしてその頑張る方々こそ、美味しい食事を楽しむべきです。なるほど神奈川県の三浦出身だった祖父が、新鮮な海産物をより多くの人に届けたいという想いで車力を始めたのは、そういう気持ちもあったのかもしれませんね。
車力では、シンプルに塩焼で。まっしろな大根おろしをふわりと乗せてどうぞお召し上がりください。
なんとなくノスタルジックな秋に…
秋の空気は澄んでいて、空も高く、夕日なんて色濃くてなぜか懐かしさを感じます。
そんな秋の日、ありませんか?
懐かしいといえば、おいも料理も懐かしさを感じさせる優しい味ですよね。
里芋田舎煮は、ちょうどよい加減に味を沁みさせていますので、箸休めにはもちろんのこと熱燗などの“アテ”にもぴったり。その家庭ごとに一緒に煮込むお野菜や薬味などにちがいはあるようですが、お醤油味がじゅんと染みたとろみのある里芋は、やはりみなさん家庭の味を思い出されるようですね。
山芋の葉の付け根になる球芽むかごは、ほっくほくの食感が楽しめるから揚げでどうぞ。シンプルなお味は子ども時代を思い出されるという方もいらっしゃいますよ。
食欲の秋もお忘れなく
お食事がすすむ秋メニューたちもご用意しております
1年中獲れるおなじみの烏賊ですが、肝が大きくなる秋口のするめ烏賊なら塩辛がなんともいえず美味しくできます。車力ではもちろん自家製でお作りしていますので、美味しさひとしお。この塩辛で、どんぶり飯いかがですか?
今月のメールマガジンは、なぜかノスタルジック。車力のルーツを求める旅をしてきたからとも思いましたが、秋のせいかもしれません。
旬の食材を楽しみながら懐かしい思い出を語って酌み交わすのもまた一興。世代の似たクライアント様とのご接待でも盛り上がるかもしれませんよ!
あなたの故郷はどんな秋の食材がありましたか? ぜひ秋葉原の和食割烹 車力にてお聞かせください。
お聞かせいただいた際にはわたくしも、このたびのルーツの旅で得た、とっておきの「お土産」話をご披露しようと思います。
車力
